「治験は稼げるって聞くけど、副作用は大丈夫?」「そもそもどこで募集しているの?」
治験に興味はあるものの、不安や疑問で参加を躊躇している方も多いのではないでしょうか。
今回は、実際に1ヶ月の治験に参加した私が、体験談を交えながら治験の実態をお話しします。結論から言うと、治験に参加して本当に良かったと感じています。
治験って何をするの?
治験とは、開発中の新薬が人体にどのような効果をもたらし、どの程度安全なのかを科学的に検証する臨床試験のことです。この結果をもとに、厚生労働省が新薬の承認を判断します。
「人を対象とした試験」と聞くと不安に感じるかもしれませんが、治験で使用される薬は決して「実験段階」のものではありません。長期間の基礎研究、動物実験、各種安全性試験をクリアし、「人に使用しても安全」という科学的根拠が十分に蓄積された薬のみが使用されます。
治験は**「人体における最終確認」の段階**。すでに高い安全性が確認された薬について、実際の患者さんや健康な方での効果と安全性をより詳細に検証するプロセスなのです。
そのため、よほどのことがない限り大きな副作用の心配は不要です。私自身もこれまで副作用は発生していません(隣のベッドの方は腹痛を起こしていましたが・・・)。
治験は「アルバイト」ではなく「ボランティア」
治験は高額アルバイトとして紹介されることが多いですが、厳密には「ボランティア」です。報酬は収入ではなく、通院にかかる交通費や時間的負担を考慮した「負担軽減費」という形で支払われます。
応募から退院までの流れ
応募方法
治験に応募する際は、専用サイトに会員登録して募集案件に応募するか、治験参加者を募集しているSNSアカウントにメッセージを送って応募します。
私が利用していたのは以下のサイトです:
- QLife(https://join.qlife.jp/)
- 治験ジャパン(https://chiken-japan.co.jp/)
どのサイトも大きな違いはないので、目についたサイトで登録してみることをおすすめします。病院に直接応募することも可能ですが、探すのが大変なので専用サイトの利用が便利です。
事前検査
応募が受理されると事前検査があります。治験の詳細説明を受けた後、身長・体重測定、心電図検査などを行います。健康診断と考えて問題ありません。
多くの治験では健康な方が対象となるため、事前検査の3日前から飲酒禁止、2週間前から柑橘系食品の摂取禁止などの制限があります。実際にはそこまでチェックされませんが、少なくとも前日は飲酒や激しい運動は控えましょう。
入院初日
入院初日は事前検査と同様の検査を再度受けます。この結果をもとに、改めて治験参加の適性を判断されます。
投薬から退院まで
入院翌日または翌々日から実際に投薬が始まります。投薬後は大量の採血があるため、針が苦手な方には辛いかもしれません。私の場合、1日で10回ほど採血のために針を刺されたので、多少のストレスは感じました。
投薬翌日からは治験内容によりますが、1日中採血される日もあれば、そうでない日もあります。退院1週間前になると投薬も終了し、1日中自由に過ごせるようになりました。
治験をして良かったこと3選
1. 効率よく高収入を得られる
私が参加した治験では、29日の入院+1日の通院(計30日間)で75万円を受け取りました。通常の仕事で1ヶ月75万円を稼ぐのは困難ですし、入院中は食費や水道光熱費も無料なので、お金がしっかり貯まります。フリーターや授業のない大学生で、まとまったお金が欲しい方には大変魅力的でしょう。
2. 時間を有効活用できる
投薬や採血の時間以外は1日中自由です。基本的にベッド上での生活になりますが、ゲームや読書など好きなことができるので、暇な時間が苦にならない方には最適です。
私は29日間で日商簿記2級と情報セキュリティマネジメントの勉強をし、退院後に受験して合格しました。他の方もSwitch、パソコン、睡眠など、思い思いに時間を過ごしていました。
3. 健康的でおいしいご飯が食べられる
毎日3食、栄養バランスの取れた食事が提供されます。基本的に暇な治験生活において、食事の時間は至福のひとときです。ハンバーグや白身魚のフライなどが出て、私は特に唐揚げを楽しみにしていました。
治験でストレスに感じたこと3選
1. 集団生活の騒音
いびきをかく方やパソコンをカタカタと操作する方がいると、快適な治験生活が送れません。私はそれほど音に敏感ではありませんが、騒音に腹を立てて舌打ちする方がいて、そちらの方がストレスでした。
2. 採血の負担
1日に5〜10回程度採血されるので、何度も針を刺されるのは大変です。「こんなに血を取って大丈夫?」と思うほど採取されるので、採血が苦手な方は覚悟が必要です。
3. 行動の制限
時間はたっぷりありますが、外出はできませんし、集団生活なので音を立てないよう気を遣う必要があります。治験中は間食が一切できないため、食べることが好きな方には辛いかもしれません。
まとめ
治験について私の体験談を交えてお話ししましたが、個人的には治験への参加を強くおすすめします。
高収入を得られるうえ、自由時間も充実しており、心配される副作用も基本的には起こりにくいため、ぜひ一度は経験してほしいと思います。
会社員の方には都合をつけるのが難しいかもしれませんが、リモートワークの方なら治験をしながら働くことも可能です(実際にそのような方もいました)。また、入院型だけでなく通院型の案件もあるので、ライフスタイルに合わせて選択することをおすすめします。
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